今まで13ヶ所の海外銀行ATMで、エポスカードの現地通貨引出し(=海外キャッシング)をしてきました。現地で感じたことなども含め、ここに注意点やポイントをまとめておきます。
海外キャッシングの準備と手続きの流れ
事前申し込みは不要。準備は特に必要なし
エポスカードの海外キャッシングですが、引出し時に暗証番号が必要なだけで、あとは特に、申し込みなどの準備は不要です。
海外旅行へ出発っする前に、会員サイトの設定で、海外キャッシングがちゃんと可能になっているか、だけ、確認しておきましょう。
海外キャッシング手続きの流れ
①引出し → ②返済(銀行引落しor繰上げ返済)
海外キャッシングの流れは、↑このような感じで、引出しして返済するだけ。毎月のカード引落し日に自動で引き落とされるのを待つのであれば、自分がやるのは、現地での引出しのみで終わりです(ただし、これだと支払い利息が多くなります)。
繰り上げ返済する場合は、繰り上げ返済の手続きが必要です(下で説明します)。
エポスカードの海外キャッシングの疑問
海外ATMは日本語で使えるのか?
残念ながら、
ことになります。ATMで日本語が使えたのは、私が経験したところでは、韓国、タイ、中国、香港の一部のATMだけでした。英語でのATM操作方法は、覚えればそこまで複雑ではありません。
↓このJCBとマスターのATMシミュレーターで練習するのがオススメ。
海外で引出し限度額(利用上限)は?
エポスカードが指定する「海外キャッシングの限度額」というのは、ありません。国内のキャッシング枠いっぱいまで使えます。
ただし、ATMが指定する引出し限度額があり、1回の限度額、1日の限度額もあります。これはATMによって違います。
大体ですが、1日に何十万円分も引き出すことは難しいことが多いです。
海外キャッシングでポイントは付くのか?
残念ながら、キャッシングではポイントは付きません。これは、日本でのキャッシングでも同じです。
学生や主婦でも海外キャッシングできるのか?
学生や主婦でもお持ちのエポスカードに「キャッシング枠」が付いていれば、海外キャッシングが可能です。
キャッシング枠は、基本的には、収入がある人に付くものです。でも、留学や海外旅行など、学生や主婦でも必要なときがありますよね。キャシング枠が付いていない場合は、対応方法は2つ↓。
①エポスに電話してキャッシング枠を付けてもらえるように交渉する
②親や配偶者が持っているクレジットカードで家族カードを発行してもらい、その家族カード海外でキャッシングをする
②の方法では、エポスカードでは家族カードは発行していないことに注意してください。他のカードで発行することになります。海外キャッシングでの利用なら、手数料の少ないセディナカードがおすすめです。
海外キャッシングのやり方/ATM操作方法
実際に私がやってきた海外引出しの動画をいくつか貼っておきます。
台湾(台北)のATM
タイ(バンコク)のATM
中国(上海)のATM
韓国(ソウル)のATM
ご要望が多い韓国ATM、動画がなくてスミマセン!↓こちらの記事に写真で紹介しています。
[注意]ATMで日本円か現地通貨を選ばされる場合
最近、たまにあるのが、↑こういう画面。覚えておいてください。日本円か現地通貨を選ぶ画面では、必ず、現地通貨を選ぶこと。日本円を選ぶとほぼ99.9%、損します。
英語の場合でも、画面に「JPY」と出てきたら警戒してください。「優遇レートで日本円に両替します」などの甘い言葉にダマされてはダメです。これはお店でカード払いするときも同じ。
この問題については、↓このページで詳しく解説しています。
エポスカードの海外キャッシングは他のカードより安全

エポスカードの海外キャッシングは、引き出すとすぐにメールが届く、という点で、他のカードより安全です。もし不正利用されたときも、すぐ気づける、というのは大きなメリットです。
↑このメール、本当に、引出し直後に届くので、すごいですよ(笑)。
※ただし、私の経験では、国によってメールが届かない場合もある感じでした。
その他、海外キャッシングを安全に行う方法としては、↓これらの記事を参考にしてみてください。
エポスカードの海外キャッシング手数料
気になる手数料(利息を含む)について、まとめておきます。
海外キャッシングの3つの手数料
海外キャッシングの手数料(=コスト)は、3つから成ります。
①為替レートへの上乗せ(VISAから):0.1〜1.5%
②ATM手数料(2種類):220円(税込)など
③利息(金利):0〜3%
エポスカードは、↑この中のと言えます。 のですが、①②においては他カードより悪い
↓それぞれ解説します。
①為替レート
手数料の1つめが、為替レートへの上乗せです。
よくニュースで出てくる「今日は1ドル110円」みたいなレート、あれは公共のレートみたいなもので、上乗せナシ。
クレジットカードの為替レートは、あのレートを基準に、VISA/マスター/JCBなどが独自の上乗せ分を加えて決めています。
その上乗せ率は、0.1〜1.5%くらいの間。エポスカードはVISAで、VISAは他と比較するとレートが少し悪いことがほとんどです。上乗せは0.4〜1.5%くらい。
「レートの悪いVISAしか選べない」というのは、海外キャッシングでは欠点となります。
参考記事:VISA、マスター、JCB、どれが為替レートが良いか比較しました(2018年4月)
②ATM手数料(2種類)
A. 現地のATM所有者(銀行など)のATMオーナー手数料
B. カード発行会社が取るATM手数料
Aは、デビットカードなどでは取られます。でも、クレジットカードの場合は取られないことが多いです。なぜなら、クレジットカードでは一応「キャッシング=借金」であり、借金では「利息と決められたATM手数料以外は取ってはダメ」という決まりがあるからです。私も今のところは、エポスカードでAのATMオーナー手数料は取られたことがありません。
Bは単純。カード会社によって取る会社と取らない会社があります。(一覧はコチラ⇒詳細記事) エポスカードは残念ながらATM手数料を取る会社です。引出し金額が、日本円換算で1万円以下なら110円(税込)、1万円超なら220円(税込)を取られます。
③利息(金利)
手数料の3つめは、利息。一番大きなコストです。
エポスカードのキャッシングの場合、利息は、ATM引出しをした翌々日から1日1日利息が付きます。(通常のクレカだと翌日から利息がかかるので、1日分、エポスはトク)
1日1日、同じ額の利息が付くので、計算は簡単。エポスカードの一般的な利息は「年利18%」。それを365日で割るだけ。
18%÷365日=約0.05%
なので、毎日「引出し金額(=元金)の約0.05%の利息がつく」ということです。
1万円引出したなら、1日約5円。
10万円引出したなら、1日約50円の利息。
そして、クレジットカードは銀行引き落とし日が決まってますよね。利息は、ATM引出した日の翌日から銀行引き落とし日までかかります。大体、日数は30〜60日間くらい。1日0.05%なので、
0.05%×30日=1.5%
0.05%×60日=3%
30〜60日だと、約1.5%〜3%くらいの金利がかかる、ということになります。
で、それを、繰り上げ返済(=早めの返済)を使うと、利息が少なくなる、ということです。
↓次に繰り上げ返済を解説しましょう。
エポスカードの繰り上げ返済(早めの一括返済)
エポスカードで海外キャッシングした場合、そのままにしていると、ATM引出し日の翌々日から、銀行引落し日まで、30〜60日間くらい利息が付いてしまいます。
それを早めに返済するのが、繰り上げ返済。利息が少なくなるメリットがあります。
そして、
んです。エポスカードの繰り上げ返済は3種類。1つは激安。2つはイマイチ
エポスカードの繰上返済は3種類あります。
①エポスに電話+振込
②月の請求額確定日まで待ってネット振込(ペイジー)
③キャッシング分をリボ変更し、リボ増額にしてペイジー払い←おすすめ
①の方法では、電話代と振込手数料がかかってしまうのでイマイチ。
②の方法はペイジーを使うので振込手数料は無料なのですが、請求額確定日まで支払いできず、請求額確定日までの利息がかかる点がイマイチ(約20日分の利息)。
③の方法が一番オススメです。ペイジー払いなので振込手数料は無料。しかも、海外キャッシングが明細に反映された直後から返済が可能。VISAは明細への反映が早いので、私がやったときは利息ゼロでの返済が可能でした。
おすすめの③の方法については、↓こちらの記事で解説しています。
エポスカードでの海外キャッシング結果
実際に、海外でエポスカードを使って海外キャッシングをしたときの手数料率を一覧にしておきます。手数料率は、ATM手数料も含めて計算しています。
●2019年4月ソウル 13% ←繰上返済③
●2019年4月台北 32.5% ←繰上返済③
●2019年1月ソウル 1.6% ←繰上返済③
●2018年12月珠海 8.03% ←繰上返済②
●2018年12月マカオ 9.4% ←繰上返済②
●2018年12月香港 9.5% ←繰上返済②
●2018年10月釜山 12.2%
●2018年7月マニラ 9% ←繰上返済②
●2018年6月マニラ 11.8% ←繰上返済②
●2018年6月台北 30.7% ←繰上返済②
●2018年6月香港 9.3% ←繰上返済②
●2018年5月ハワイ 6% ←繰上返済②
●2018年4月マレーシア 9% ←繰上返済②
●2018年1月ローマ 0.74% ←繰上返済②
●2018年1月パリ 1.48% ←繰上返済②
●2017年12月ベルリン 3.53%
●2017年10月上海(2) 7.16%
●2017年10月バンコク 4.29%
●2017年10月台北 3.69%
●2017年10月マレーシア 9.55%
●2017年10月上海(1) 7.27%
●2017年9月ベルリン 3.20%
●2016年11月シンガポール 5.54%
●2016年11月ベトナム 2.66%
●2016年11月韓国ソウル 12.45%
●2016年10月香港 10.58%
↑やはり、ATM手数料が大きく足を引っ張ってますね。。。
率で計算しているので、ATM手数料が定額で必ずかかるエポスカードは、引出し金額が少ないときは、結果が悪くなっています。特に10%以上のときは、引出し金額が少なかったと思ってください。
海外キャッシングでおすすめのセディナカードなら、平均0.01%なので、かなり負けてしまっています。(参考:現地調査結果比較)
まとめ
エポスカードの海外キャッシングと繰上返済のポイントをまとめておきます。
●事前手続きは特にナシでできる
●引出し後すぐにメールが届くので安全
●手数料率は、通常約5%、繰上返済時約1%
●繰上返済するなら日本の空港での両替よりおトク
●ただし、アコムやセディナカードには負ける(ATM手数料とVISAレートなので)
という感じです。
エポスカードは付帯する海外旅行保険は、かなりおトクなカードなので、持っているついでに少額を海外キャッシングする、という使い方ならアリだと思います。(参考記事:エポスカードの海外旅行保険)
エポスカードで海外キャッシングするぞ!という人は、↓こちらのエポスカードの繰り上げ返済方法の記事もご覧ください。
一方、できるだけおトクに外貨を引出したい人、何度も海外へ行く人は、アコムACマスターカードか、セディナカードをおすすめします!こちら↓